雨の秋祭り
清川天宝神社の秋祭り、里の年間行事の一つである。
米の収穫が終わり、梅畑の剪定に入る前の農閑期のひと時である。
この時期は例年天気が不安定で、今年も地下(じげ)回りの昨日は曇り、当日の今日は朝から生憎の冷たい雨だった。それでも青年団を中心にした若者達が笛太鼓で獅子舞の渡御を盛り立てた。
『山里は秋のお祭我れ昼寝 笛太鼓の音(ね)虚ろに聞こえ』
お祭に先立って地区に召集がかかる。今年は当日宿泊のお客さんの対応で出席できなかった。それですべて終わりになる。会に出席した人に祭の役割が割り当てられ、それ以上は言及しないのがこの地の通例だ。従って今年はお役御免になった。しかし、我が娘(こ)は青年団と共に笛を吹き獅子舞に参加した。太鼓を叩くために県外に就職した子がわざわざ帰ってくる。子供たちが義務感ではなく、この地に育ったことで自然に参加することが伝統文化を支えている。
前日の地下(じげ)回りには多くの若者が獅子舞とともに“紫音”に来てくれた。住居登録をしている軽井川地区に加えて、境界にある木の川地区も獅子舞を演じてくれた。前庭での笛太鼓による獅子舞、旅の宿“紫音”への思いに御神酒(&ジュース)を捧げ感謝した。そのひと時の明るい笑顔、それが全てである。
その夜は静かだった。
『静けさや“紫音”に滲(しみ)入る闇の音 虫の鳴き声星の囁(ささや)き』
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